ジュニアアスリートのプロテイン活用術

「子どもにプロテインは良くない」と思い込んでる方は少なくありません。しかし、その理由を明確に答えられる方も、同じくらい少なくないです。プロテインはダメで、ヨーグルトは良いのは何故でしょう。プロテインはダメで、牛乳は良いのは何故でしょう。結論から言いますと、「子どもにプロテインを飲ませるのは良くない。ではなく、知識もなくプロテインを飲ませるのは良くない」のです。

プロテインは、子どもの成長を助けるたんぱく質です。牛乳や大豆から作られる自然由来のたんぱく質食品が、身体に悪いでしょうか?上手に活用することで、子どもの成長を助けるツールとなります。特に、スポーツを頑張るお子さんにとって、プロテインは大事な役割を果たします。

この記事を最後まで読むことで、

  • ジュニアアスリートの食事のポイント
  • ジュニアスリートの正しいプロテインの摂り方

が理解できます。最低限知っていて欲しい情報をまとめていますので、お子さんの居るご家族や、ジュニアを指導する立場の方達は、参考にされて下さい。

 

ジュニアアスリートの食事

ジュニアアスリートの抱える”スギ”問題

多くの未就学児や小学生が、複数の習い事を掛け持ちしている時代です。部活動が少なくなり、その傾向は今後も強まります。

地域のクラブは、社会体育枠での活動となるため、19時以降に子ども達を集めて練習します。多い所だと週4回でしょうか。また、掛け持ちなので、日替わりで活動が変わります。

そのような状況で浮上してきたのが、”スギ”問題です。

成長期の理想は、「早寝・早起き」の生活習慣と、「適切な食事と適度な運動」です。しかし、スポーツを頑張る子ども達は、睡眠が短くなり、食事のリズムも崩れ、成長に必要な栄養が運動で消費され、それを指導者が意識しないというのが現実です。

 

 

成長期に必要なのは、体力つくり

ジュニアスポーツの目的は、将来にむけて強いカラダを作る事ではないでしょうか。小学生で全国大会に行く事は立派ですが、そのために睡眠時間や栄養バランスを犠牲にしているとしたら、残念です。

成長期のジュニアに必要なのは、基礎体力つくりだと意識しましょう。技術・スキルは、後からでも伸ばせますが、身長は伸ばせません。

 

 

ジュニアアスリートに必要な食育

子どもの頃に躾けられた習慣は、大人になっても変わりません。例えば、「箸の持ち方、文字の書き方、しっかり噛んで食べる習慣」は、子どもの頃に正せないと大人になっても直せません。食育も同じです。

①規則正しく朝食・昼食・夕食を摂る、②主食・おかず・野菜・果物を食べる、③椅子に正しく座ってよく噛んで食べる。といった3原則は、子どもの頃にしっかりと教える必要があります。これが、将来のアスリート人生を左右するかもしれません。

 

 

子どもの食事は栄養フルコース

子どもの食事は、栄養を偏らせないのが重要です。これは、外食すると難しくなります。牛丼チェーンに行くと、主食と主菜は摂りやすいですが、果物や乳製品は不足します。

つまり、栄養フルコースを意識した食事を毎日3食たべさせるのは、容易ではありません。絶対的に、ご両親の努力が必要になってきます。食事は毎日の行事です。毎日栄養フルコースを作るのはとても大変です。買い物から意識しなければ成立しません。料理を作る方なら、この大変さは共感できますよね。

なので、野菜や果物は、スーパーやコンビニで代用したって良いです。とにかく食べさせる。そしてそれを習慣にすることを優先させましょう。

また、ここで必要なのは、子どもになぜご飯を食べるのかを理解させる事です。「ご飯はエネルギーになるんだよ、牛乳は骨を強くするんだよ、おかずは身体を作るんだよ」と言い聞かせながら食べる。これをする事で、子どもの食事への理解が深まります。

 

 

子どもはおやつが大好きです。特に甘いお菓子は血糖値を上げるので、子どもも幸福感を感じてしまい、お菓子ループに陥ります。そこを何とか頑張って、「お腹を満たすだけのお菓子」から、「栄養を足す捕食」に変えねばなりません。

また、捕食は食事を分けて考える必要もあります。捕食を摂りすぎて夕食が食べれないのはよろしくありません。捕食は、運動に合わせて摂るものですから、成長に必要な栄養を蓄える食事とは別で考えてください。

理想の捕食は、運動前に糖質、運動後にたんぱく質とカルシウム(ミネラル)です。糖質はお菓子ではなく、バナナやおにぎり、100%ジュースがおススメです。運動後は、牛乳や肉まん、ヨーグルトを摂りいれましょう。

 

 

試合の弁当を工夫する

練習試合や試合の日は1日運動するため、お弁当が必要になります。私がジュニアアスリートを見渡す限り、フランチャイズの宅配弁当です。〇〇ット○○ットは、安くてお腹も溜まります。子どもが大好きな揚げ物料理も豊富ですし、カロリー(エネルギー)も高い。

しかし、油料理が多いため、消化吸収も悪く、食後の運動はオススメできません。運動すると消化器官の血液が筋肉へ運ばれてしまい、食物を消化吸収できないのです。なので、試合の日の脂質には注意が必要です。

1日運動する日の弁当は、ご飯をしっかり摂り、たんぱく質と野菜、果物を組み合わせたメニューが理想です。可能であれば、子どもに献立を考えさせると、食への理解が深まります。

 

 

子どもの栄養不足は深刻

冒頭でも述べましたが、スポーツを頑張る子ども達の栄養は想像以上に足りていません。その理由は、消費エネルギーが多い事、運動負荷が強い練習で胃腸からの栄養吸収が落ちている事の2点です。

成長に必要なエネルギーが、運動で消費される。それを補おうと食事を食べさせるが、疲労で吸収が不十分と言われます。

その状態で翌日も練習に励むと、エネルギー補給は追い付きませんし、睡眠時間が短くなっていれば最悪です。

このループを断ち切るためには、十分な休息と規則正しい生活リズムが必要ですが、最近の子どもは忙しいので容易でありません。

 

ジュニアアスリートのプロテイン活用

 

ジュニアアスリートのプロテイン

プロテインは、牛乳や大豆から作られる自然由来のたんぱく質です。それをパウダーにして、吸収しやすくしたのが、プロテインと呼ばれています。

子どもにたんぱく質はいつ必要なのか?それは就寝中です。子どもの成長は、寝ている時に促されます。寝る子は育つと言いますが、寝てる間にたんぱく質が不足していると、育ちません。成長ホルモンが分泌されるものの、タンパク質の合成が行えない状況に陥ります。

正確には、体内のたんぱく質を分解・再構築して成長するので、身長は伸びるが中身が薄いカラダになります。

だから、プロテインが大事です。

練習で疲れた状態で夕食を食べても、しっかり吸収されません。なので、夕食後に吸収の良いたんぱく質であるプロテインを飲むのはとても賢いと考えています。

また、試合の連戦が続く日の昼食も、プロテインは有効です。消化吸収が良いので、胃腸への負担が軽くなります。但し、エネルギーは補給できないので、バナナなどの高カロリーの食べ物を一緒に摂るようにして下さい。

 

 

プロテインはたんぱく質なので、エネルギーには利用されにくい栄養素です。エネルギー補給には向きません。また、食事との置き換え、食前のプロテイン摂取は、食習慣を乱します。「必要な栄養は、食事から摂る」が大前提となります。

 

 

ジュニアプロテインは、リハテイン

多くの栄養素を同時に摂れるプロテインをオススメします。骨の成長に必要なのは、カルシウムとたんぱく質です。

 

 

ジュニアアスリートのプロテイン活用術まとめ

 

参考文献

    • 高田和子. スポーツ栄養の実践におけるエビデンスの活用と作成. 臨床栄養134(2);154-158, 2019.
    • 川中健太郎. スポーツ選手のための糖質摂取の考え方. 臨床栄養134(2);166-173, 2019.
    • 加藤弘之. スポーツ選手のたんぱく質・アミノ酸摂取の考え方. 臨床栄養134(2);174-181, 2019.
    • 公益財団法人ダノン健康栄養財団. ジュニアスポーツ選手のための栄養ガイドブック.
    • 漆原誠、鈴木いづみ. 一貫指導の為のスポーツ栄養マニュアル. 栃木県体育協会 スポーツ科学委員会発行

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