陸上競技とプロテイン
こんちにわ。プロテイン塾です。
アスリート特集として、競技別にシリーズ化して、プロテインの飲み方や効果などを公開しています。
今回は、日本における競技数ナンバー1である、「陸上競技」についてお話ししていきます。
陸上競技(マラソン含む)の人口は、全競技でナンバー1ですが、ホエイプロテインを飲んでいる人口は、全競技でナンバー1ではない印象です。
プロテインは筋トレと併用するものであり、有酸素運動には効果ないんでしょ?と考えられていますが、高校、大学と部活動で陸上を行っているマラソン選手の方は、プロテインを当たり前に飲んでいると思います。陸上部の部室にはホエイプロテインがずらーっと並んでいます。
一般の方は、ホエイプロテインより、高カロリーゼリーを多く飲んでいます。
長距離スポーツの場合、栄養のタイミングと栄養の質はとても重要です。練習前、練習中、練習後、試合前、試合中、試合後に摂取すべき栄養が異なります。
結論から申しますと、ホエイプロテインは練習後(トレーニング後)に摂取する事をオススメします。これは、台湾で行われた研究を基にして述べています。トレーニングの練習後にホエイプロテインを摂取した場合の効果について、紹介します。
参考にした論文は、【Wen-Ching Huanget al. Whey Protein Improves Marathon-Induced Injury and Exercise Performance in Elite Track Runners. Int. J. Med. Sci,14. 2017.】
男性ランナー12名を対象に、ホエイプロテイン摂取による血液データ、体組成検査、パフォーマンス測定が行われました。介入開始前にテストを行い、次に3週間後に2回目のテスト、そしてその1週間後に3回目のテストを実施しました。
摂取したホエイプロテインは33g/日で調整され、コントロール群にはカロリーを調整したデキストリン水が渡されました。
その結果、ホエイプロテインを摂取した群において、
- 筋損傷と疲労を反映するデータが低値を示していた。
- 体脂肪率が低下し、筋肉量と体重が増えた。
- タイムも向上した。
陸上選手にとって、疲労の回復は大切な作業です。ホエイプロテインで身体の中の回復が促されるのであれば、摂らない理由はありません。外傷などのケガは、RICE(休息、冷却、挙上)で対応できますが、身体の中のケガ、疲労はアプローチしにくいです。今回の研究結果で、練習後のホエイプロテインが血液データも改善すると分かったのは、とても驚きました。
また、ホエイプロテインにより体脂肪率がとても落ちていました。
低カロリーのホエイぷおテインと、脂肪を燃焼させる有酸素運動の組み合わせは、体脂肪を減少(燃やす)させる働きを互いに強めている可能性もあります。糖質は摂るとエネルギーとなり、脂肪のエネルギー利用を抑えてしまいますが、( インスリンと脂肪分解を参考 )たんぱく質はエネルギー利用の優先順位が低い為、脂肪のエネルギー利用に影響を与えません。
筋肉量が増えすぎて体重が重くなると、長距離選手には好ましくないケースもありますが、一般ランナーの場合は基本的に体脂肪を落とす事が大事なので、練習後のホエイプロテインは有効な手段となります。