グルタミン酸

プロテインと腸内環境や腸活などの記事が多くなっておりますが、それだけプロテインに含まれる成分は、腸と密接な関係があるという事です。
今回は、腸のエネルギーとなるアミノ酸について、お話します。
主役は、グルタミン酸です!
詳しく解説していきます。
ホエイプロテインに含まれるアミノ酸で一番多いのは、グルタミン酸です。
ホエイプロテインのアミノ酸の約15%はグルタミン酸です。
グルタミン酸は、「α‐ケトグルタル酸」
グルタミンは、「グルタミン酸」と「アンモニア」から生合成されます。
グルタミンは、筋肉に多いアミノ酸です。
グルタミン酸は、私達の身体でどのような働きをするのでしょうか。
グルタミン酸は、体内で合成される唯一のアミノ酸です。(これ、覚えておいて下さい)
体内のグルタミン酸の主な働きは、
- エネルギー代謝
- 解毒作用
- 記憶・学習に働く神経伝達
これらは、体内で生合成されたグルタミン酸の働きであり、プロテインを摂取して分解されたグルタミン酸の働きとは異なります。
グルタミン酸は、体内で完全合成されるアミノ酸ですから、口から摂取する必要はないと考えられていました。
しかし、食事由来のグルタミン酸の、とても重要な役割が分かってきました。
食事由来のグルタミン酸は、体内へ吸収されにくく、そのほとんどが腸管で代謝されます。
まず、グルタミン酸は、腸管のエネルギーの主役です。
腸管はあらゆる物質を体内へ運ぶ器官であり、大量のエネルギーを必要としています。
そのエネルギーは、アミノ酸の代謝で100%賄っていると言われており、その中心が、グルタミン酸なのです。
腸管に留まるグルタミン酸は、グルタチオンの合成にも使われます。
グルタチオンは、抗酸化作用があり、腸管に入ってくる毒物や酸化物を防御する役割を担っています。
プロテインに含まれる食事由来のグルタミン酸は、腸の栄養源と腸内防御にとても重要な役割を果たしています。
Deninis M, Bier. グルタミン酸:必須な非必須アミノ酸. 科学と生物37(1):pp49-53. 1999.
食事由来のグルタミン酸は、腸に必要なエネルギー源であり、腸内環境に重要である。