がん筋肉減少予防に期待
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がん治療中に不足するたんぱく質改善に、ホエイプロテインが注目されている
がん患者に対するホエイプロテインアイソレート(分離ホエイたんぱく質)の研究が、2019年に論文となりました。
ホエイプロテインアイソレート(WPI)の摂取により、がん治療患者の筋力とがん治療耐性を改善する事が、cancer medicine(がん医学)雑誌で報告されました。
英語論文ですので、こちらで詳しくご紹介します。
タイトル
「ホエイプロテインアイソレートサプリメントは、化学療法を受けている栄養失調の進行がん患者の体組成、筋力、治療耐性を改善します」
方法
人工栄養(経口または経腸栄養)を行っていないがん治療患者(疾患もランダム)に、栄養の評価が行われ、栄養が低下してるヒトを対象とされました(166人)。
普段通りに生活とがん治療を続けながら、ホエイプロテインアイソレート(WPI)を摂取するという方法です。
低栄養状態であるため、高カロリー食なども通常通り提供されています。
また、特別な筋力トレーニングは指示されていません。
WPIは、たんぱく質20gに調整されました。
偶然にも、この量(たんぱく質20g)は、私の開発・提供しているリハテインWPIと同量になります。
WPIの取り方は自由で、水に溶かして飲んだり、食事に配合されたりしました。
結果
WPIの摂取により、握力(筋力)、体組成、痩せが改善され、がん治療毒性も低下していました。
また、心配される明らかな胃腸系の症状は記録されておらず、WPI摂取による有害事象は確認されませんでした。
WPIを摂取しない群は、推奨されるたんぱく質を摂取できていませんでした。つまり、がん治療患者の大半は、必要なたんぱく質を摂取できていない事が分かりました。
考察
なぜWPIが、がん治療の筋力や治療耐性を改善したのか考察されています。簡単にまとめますと、以下の4つが挙げられていました。
- WPIによりたんぱく質が十分に摂取できた
- WPIに豊富に含まれる必須アミノ酸により、筋肉減少を抑制できた
- WPIに含まれるシステイン(アミノ酸)による細胞保護効果
- 筋肉たんぱく質の貯蔵が図れた
以上から、ホエイプロテインアイソレート(WPI)の摂取は、がん治療を支える有効な手段である事が支持されます。
この論文から、WPIの摂取は、がん治療に無害であること、そして筋トレをしなくても一定の効果があることが分かりました。
リハテインWPIは、ホエイプロテインアイソレートを使用しており(商品名にもWPIと入ってます)、人工甘味料、人工香料、砂糖不使用です。
がん治療中の方にも提供できるように考えて開発された、健康面に配慮したホエイプロテインです。
食事から十分にたんぱく質が摂れない方、がん治療により筋力の衰えを感じている方は、是非検討して下さい。
がんによる筋肉減少とホエイプロテイン
この論文以外にも、ホエイプロテインはがんの筋肉量減少に対する効果について検討されているので紹介します。
世界中の研究をみてみましょう。
- ホヘイプロテインの使用は腫瘍学(がんの学問)の分野で高まっている
- 癌性悪液質症候群(がんによる筋肉減少など)を緩和するためのアプローチとして有用。
- その効果は、ロイシン含有量とIGF-1を調整する事が影響している。
Teixeira FJ. Whey protein in cancer therapy: A narrative review. pharmacol res (144).pp245-256. 2019
- がん患者を対象に、ホエイプロテイン群とプラセボ群を比較した研究では、ホエイプロテインが栄養状態を改善させた。
Mazzuca F. Clinical Impact of Highly Purified, Whey Proteins in Patients Affected With Colorectal Cancer Undergoing Chemotherapy: Preliminary Results of a Placebo-Controlled Study. intege cancer ther18.2019.
- がん患者を対象に、ホエイプロテインアイソレート:WPI(後に解説)と亜鉛を同時に摂取すると、栄養状態と免疫が改善された。
Whey Protein Supplementation Improves Nutritional Status, Glutathione Levels, and Immune Function in Cancer Patients: A Randomized, Double-Blind Controlled Trial. J Med Food(10). 2018.
- ホエイプロテインはがん細胞グルタチオンレベルを選択的に枯渇させ、細胞死へ誘導する可能性がある。
cheng SH.selective effects of whey protein concentrate on glutathione levels and apoptosis in rats with mammary tumors. food chem toxlcol(107):pp440-448. 2017.
がんによる悪液質予防のために、ホエイプロテインが有効である可能性の報告が、世界中の研究で明らかになっています。
これらの論文は、査読つき論文といって、審査者により内容を審議された論文のみを引用しているので、とても信用性が高いです。
これらの研究から考察すると、がんの方はたんぱく質不足であるという事が推察されます。
手軽にたんぱく質を補う事ができる、ホエイプロテインが注目されています。
ホエイプロテインは、今後様々な分野での応用が期待されます。
今後の筋肉量減少を考慮し、たんぱく質不足を補うために、プロテインの購入を考えている方は、リハテインWPIを選んでください。
人工甘味料は使用していませんし、腸の調子を崩さないように低乳糖ホエイを使用しています。
リハテインWPIは、病院の現場で多くの患者さまと関わってきた経験から考案した、理学療法監修のオリジナルホエイプロテインです。