時間栄養学から考えるプロテインのタイミング

 

こんにちわ。今回の講義は、時間栄養学から考えるプロテインの適切なタイミングです。時間栄養学という言葉は栄養士さん以外聞きなれないワードですが、要は体内時計を考慮した食事の学問です。私の知る限りで、プロテインと時間栄養学を掛け合わせた記事、論文はここ以外に存在しません。

今回の記事を読み終わると、時間栄養学を多少なりとも理解できます。また、体内時計に合わせた食事、栄養の考え方が身に付きますので、最後までお付き合いください。

 

講義構成

 

時間栄養学:体内時計を考慮した栄養学

体内時計は、いくつかの時計遺伝子で構成されており、転写の活性と抑制が24時間周期でおきています。体内時計は脳(視交叉上核)に主時計があり、他の脳(脳時計)や臓器、筋肉、血球(末梢時計)が存在します。それぞれの時計は異なって針を刻んでいます。それらの時計を合せる(同調)させる刺激が、「朝食」と「太陽の光」、「活動」です。

 

朝食は体内時計の指針

朝食を毎日同じ時間に食べると、より体内時計が整うと言われます。朝食は内臓に存在する末梢体内時計と脳時計を最も同調させる効果があります。

体内時計を同調させるのに必要な栄養素は、「糖質」と「たんぱく質」です。脂質は体内時計の周期を逆に長くしてしまうという報告もあり、朝食で脂肪の多い食事はオススメできません。エネルギー源のグルコースとカラダを作るアミノ酸を朝食で摂取しましょう。朝食の糖質摂取は、血糖値の上昇とインスリンの分泌を促しますが、この刺激が体内時計を同調させるとの報告もあります。

  • 朝からプロテインを飲む事は、時間栄養学の視点からみても有効です。

 

夕食の時間で体内時計のリズムが崩れる

夕食の時間が遅くなると、体内時計に影響を及ぼす事が分かっています。健常成人を対象として夕食を18時と21時に摂った群を比べると、21時に夕食を食べた群の食後血糖値のピーク値が高く、かつ高血糖状態が長い結果となりました(Lajiyama S, et al. Deabetes Res Clin Pract 2018.)。遅い時間の夕食は、過剰なインスリン分泌を引き起こし、中性脂肪の合成を亢進させ、肥満、糖尿病のリスクを高めてしまいます。これらの作用は、体内時計のリズムを崩す要因となります。夕食が21事以降と遅くなる場合は、おにぎりやパンを18時に軽く取りましょう。分食をすれば、体内時計に影響が少ない報告もあります。

  • 夕食が21事以降と遅くなった場合は、血糖値の上昇を抑えるプロテインを食前に飲むか、糖質を控えてプロテイン(たんぱく質)を重点的に摂るようにする事が有効です。

 

筋肉と体内時計

筋肉にも時計遺伝子は存在しています。骨格筋細胞遺伝子の3.4%がサーガディアンリズムを示すと報告されており、その中には筋肉の合成やエネルギー代謝に関わる遺伝子も含まれています。つまり、体内リズムが筋肉と深い関係にあると言う事です。筋肉は糖と脂肪の代謝臓器です。筋肉における糖代謝は午前中に高まり、脂肪代謝は午後~夕方に活発となります。また、筋肉に多く存在するミトコンドリアも、体内時計と深い関わりがあると報告されており、有酸素運動にも影響が考えられます。体内リズムが崩れれば、筋肉の果たす役割も破綻し、筋肉量の維持も難しくなります

 

筋肉の体内時計を整えるために必要なのは運動たんぱく質です。日本人のたんぱく質摂取は夕食に多いと言われます。この場合、筋肉の時間遺伝子の発現は少なく、筋肉の体内時計は崩れやすいようです。筋肉の代謝は午前中から活性化するので、朝のたんぱく質が大事です。

  • 朝のたんぱく質不足に、プロテインが有効です。

 

運動負荷量と体内時計

時間栄養学から考える食事と運動のタイミングについては、結論が出ていません。食前に運動すれば体脂肪は減るとされ、食後の運動は基礎代謝量を上げるという報告もあります。運動負荷量に関しては、中等度以上かつ酸素消費量の多い有酸素運動の方が、時間遺伝子の発現は増えると考えられています。

  • 高負荷トレーニングであれば、筋合成が高まる事から、プロテインの併用は必須です

 

時間栄養学とプロテインまとめ

参考文献
・時間栄養学/時間栄養学. 臨床栄養130(3); pp290-327, 2017.
・時間栄養学のエビデンス. 臨床栄養130(3); pp290-327, 2020.

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